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精密根管治療(自費)は高い?費用と価値を歯科医師が正直に解説
2026年2月21日
「自費の根管治療は高い」と感じるのは自然なことです
「神経の治療が自費で数万円〜十万円以上と言われた」
「保険と何が違うのか分からない」
このようなご相談は非常に多くあります。
根管治療は保険診療でも受けられる治療ですが、
精密根管治療(自費)との費用差に疑問を持たれる方は少なくありません。
本記事では歯科医師の立場から、
・自費根管治療が高額になる理由
・保険治療との違い
・精密根管治療の価値
について分かりやすく解説します。
精密根管治療の目的は成功率を高めること
根管治療の成功率は、治療条件によって大きく変わることが知られています。
一般的な保険診療の根管治療では、
成功率が約50%前後と報告されている研究もあります。
つまり、2本に1本は治らず再発するということになります。
一方、精密根管治療では
・CTによる診断
・ラバーダム防湿
・マイクロスコープ
・十分な治療時間
といった成功率を高める条件を整えることで、
歯を長期的に保存できる可能性を高めることを目的としています。
※成功率は歯の状態や治療条件により変動します。
精密根管治療(自費)が高額になる理由
精密根管治療では、成功率を高めるために
時間・設備・技術のすべてを集中させます。
① 治療時間を十分に確保するため
精密根管治療では1回あたり60〜90分程度かけることもあります。
根管内部の清掃・消毒・確認を丁寧に行うため、
一般的な保険治療より時間が長くなります。
② 専用の設備を使用するため
精密根管治療では、
・マイクロスコープ
・ラバーダム防湿
・ニッケルチタンファイル
・高性能洗浄システム
・MTAなどの封鎖材料
などを使用します。
これらは治療精度と成功率に直結します。
精密根管治療の価値が高いケース
以下のような場合、精密根管治療の価値が高まります。
・再根管治療
・病変が大きい
・抜歯と言われた歯
・重要な奥歯
・ブリッジ支台歯
歯を残せるかどうかが将来の治療に大きく影響する場合です。
しかし、一番価値が高いのは、初めて根管治療を行うケースです。
それは、
・根管治療は初回が一番成功率が高く、2回目以降は成功率が落ちる
・治療の度に歯は大きく削られるため、根管治療は2−3回までしかできず、その後は抜歯になる
といった理由からです。
当院の精密根管治療の考え方
当院では、
・可能な限り歯を残す
・無理な自費提案は行わない
・治療の限界も正直に説明する
ことを大切にしています。
実際に、他院で抜歯と診断された歯でも、
精密診断により保存できたケースを経験しています。
まとめ
・精密根管治療の目的は成功率向上
・治療条件により成功率は大きく変わる
・歯を長く残す可能性を高める治療
費用だけでなく、歯を残す可能性という観点で治療選択を考えることが大切です。
根管治療を繰り返している方へ
何度も再発している歯や、抜歯と言われた歯についてお悩みの方は、一度ご相談ください。
執筆者
プロフィール
伊藤 崇史Takafumi Ito
ほまれ歯科医院 院長
当院では、「的確な診断」→「しっかりとした説明」→「拡大視野下における精密治療」→「むし歯・歯周病の再発の予防」といった流れで患者さんごとのニーズに合わせた診療を行なっております。
- 【経歴】
- 2011年3月新潟大学歯学部 卒業 2011年~2012年新潟大学医歯学総合病院・歯科総合診療部 2012年~2016年新潟大学医歯学総合研究科・う蝕顎分野 2015年~2016年新潟大学医歯学総合病院
- 医療連携口腔管理チーム 歯内療法担当
- 【所属】
- 日本審美歯科学会
- 日本顕微鏡歯科学会



