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2022年3月4日
こんにちは、院長の伊藤です。
治療事例でちょこちょこアップしていますが、久々にブログを書きます。
虫歯治療にはいろいろな方法がありますが、当院ではなるべく金属を使用しておりません。
というのも、金属は見た目があまりよろしくなく、金属アレルギーの問題や、残った歯の破折、実はぴったりとした詰め物を入れることが難しい、などといったデメリットがあり、
自分だったらあまり入れてほしくないなーと思うからです。
(上手な先生と技工士さんが入れた金属の詰め物で、非常に状態よく長く使用されている方ももちろんいらっしゃいます)
さて、ダイレクトボンディングというのは小さな虫歯〜中くらいの虫歯が適応で、
削った穴に接着剤を塗布し、樹脂の材料を詰める治療です。
メリットとしては
①歯を削る量が最も少ない
②即日で詰められる
③欠けても修理が可能
このなかでも①が一番大事になります。
というのも、治療した歯はいずれ再治療の時期が訪れますが、再治療が必要になった時、
ダイレクトボンディングならまた同じ様にあまり歯を削らずダイレクトボンディングを行える可能性があります。
一方で金属の詰め物の場合、治療の性質上大きく歯を削る必要があるので、次の治療は大きな被せ物→神経の治療→再治療→抜歯となる可能性が高いのです。
寿命が40歳だったら話は別ですが、人生長いですから、なるべく自分の歯を残した治療が大切かと思います。
その点でダイレクトボンディングは非常にメリットのある治療といえます。
デメリットとしては、
①経年的に着色する
②セラミックに比べるとプラークが付着しやすい
といったことでしょうか。
ダイレクトボンディングではさまざまな色の樹脂を重ねて詰めていき、なるべく自分の歯と同じ様な状態にもっていきます。
当院で使用している材料ですが、大体3−4種類くらいの色調の材料を詰めていきます。
実際の治療例は治療事例の項目をご覧いただくとして、空いた時間に抜去歯を詰めてみたのでご紹介します。
溝のところに茶色い線がありますが、ステインといってメリハリをつけて天然歯を模倣するために使用しますが、
虫歯みたい、と、好まれないこともあるので、空き時間に練習はすれど、悲しいかな使用しないことが多いです。。
一気に詰めると不具合がでるためちょこちょこ詰めていき、患者さんは口を開いたままで大変かと思いますが、
術後に大きなモニターで治療経過を見ていただくと喜んでいただけるので、
こちらも非常にやりがいのある治療です。
保険治療とは治療時間が異なるため、ご興味のあるかたはあらかじめお伝えください!
また気が向いたらブログを書きます。
2021年12月2日
こんにちは、院長の伊藤です。
歯医者が苦手な方の多くは『怖い』『痛い』といったことが理由ではないでしょうか?
その中でも『治療のときに麻酔をしてくれず痛かった』、『麻酔自体が痛かった』というお話をよく聞きます。
麻酔の使用に関しては、明らかに痛みが出やすい治療の場合は麻酔を使用しますが、
それ以外は、最初から麻酔をするか、処置中に痛みが出たら麻酔を行うかを事前に患者さんに確認して選んでもらっています。
次に、麻酔の痛みというのは
①注写針を刺す時の痛み
②麻酔の液を注入するときの痛み
という2つから生じます。
当院ではなるべく痛みの少ない麻酔になるよう、二つのStepをこだわっています。
Step1 表面麻酔
○ジンジカインゲル
バナナ味の黄色のジェルで、乾燥した歯茎に塗布し、数分放置すると痺れてきて、
麻酔の刺入の痛みが和らぎます。
○ペンレステープ
皮膚科で使用される局所麻酔テープです。
乾燥させた歯茎にこのテープを貼り付け、数分放置するとじわじわと効いてきます。
ジンジカインゲルよりも針を刺す痛みがより感じにくくなるので、
小児の患者さんや、痛みを感じやすい患者さんに使用しています。
針を刺したことに気づかない患者さんも多いですね。
Step2 最新の電動注射器「アネジェクトII」
これはコンピュータ制御の注射器で、麻酔液をゆっくりと一定の圧力・スピードで注入していきます。
特に最初の注入時が痛みやすいので、最初はゆっくりと少量注入し、徐々にそのスピードと注入量を上げていくことを自動で行える優れものです。
またメロディーもつけられので、小さなお子様に使用する時は気が紛れて助かります。
このような無痛治療の取り組みを行なっておりますので、安心してご来院ください。
2021年8月5日
こんにちは、院長の伊藤です。
今回はダイレクトボンディングを実際に行ったケースの紹介です!
それぞれ審美的に改善されました!!
ダイレクトボンディングはメタルインレーや
セラミックインレーと比較して、
以下のメリットがあります。
①歯を削る量が最も少ない!
②即日修復が可能!
③欠けても修理が可能!
④噛み合う歯を傷めにくい!
⑤金属アレルギーの心配がない!
基本的に歯の治療は一回で終わることはなく、再治療の必要な時期がいずれ来ます。
また、歯の治療はやりかえの度に歯を削るため、何度も何度も行えません。
最初の治療がダイレクトボンディングであれば、次回もダイレクトボンディングを行えるかもしれません。
しかし最初から削る量の多いインレーにすると、
次は全周削る被せもの、
次は神経の治療、
次は抜歯…
と、どうしても歯の寿命は短くなってしまいます。
ダイレクトボンディングを行うことで可能な限りやり直しの時期を遅らせ、
また最小限の削る量に留めることで、
被せものになるのを少しでも遅らせることが大切と考えております。
なるべく歯を削らない治療がしたい、
精密治療を受けたい、
ご希望の方はご相談ください。
2021年7月17日
こんにちは、院長の伊藤です。
ホワイトニングについて興味のある方が多いかと思いますが、
今回は黒く変色した歯の漂白についてです。
術前の状態です。
左上の前歯(→)が一本だけ黒く変色しています。
このように一本だけ黒くなっているときは、
神経の治療を過去に行なっている、
歯を過去にぶつけた、
といったケースがほとんどです。
この歯は神経を過去に取っているために黒く変色していますが、
それ以前に神経の残りカスのようなものが治療で除去しきれていないのが大きな原因でした。
さて、この歯を白くするには
①被せものをいれる
②歯の漂白(インターナルブリーチ)をする
の2択になります。
①被せものの場合
ただ黒く変色しているだけでは審美歯科の範囲になるため、保険治療は不可です。
そのため、セラミックをいれることになります。
非常に綺麗になりますが、歯を大きく削る必要があります。
②歯の漂白(インターナルブリーチ)の場合
このように、神経の治療時に歯の裏側に開けた穴からホワイトニング剤を入れ、蓋をします。
薬剤を1〜2週間で交換すると、
大体2回くらいで白くなります。
歯を削る量が少なく、
非常に歯に優しい治療になります。
ただ、あまりに長期間色素が沈着しているようなケースでは、色の改善が見られないことがあります。
また、経年的に色の後戻りが起きます。
さて今回のケースでは、2回ホワイトニング剤を交換し、最後に古い詰め物も白く詰め替えました。
これだけ見るとどの歯を白くしたか分からないですね!
ビフォアフターです。
いい感じに白くなり、また古い詰め物も綺麗に詰め直し出来ました!
このように歯をなるべく削らないで、
審美的に歯を改善したい方はご相談ください!
2021年6月24日
こんにちは、院長の伊藤です。
今回はダイレクトボンディングのケースレポートです。
左上小臼歯といわれる、4番目、5番目の歯のメタルインレーのやりかえを行いました。
初診時
歯の間にメタルインレーが入っていますが、明らかな虫歯は見られません。
今回は比較的時間があったのて、一本ずつ外して治療しました。
手前のメタルインレーを外したところです。
歯の間の黒くなっているところは、大部分はセメントが黒く着色しているだけですが、
セメントが劣化しているために起こったものであり、
ここから虫歯が侵入してしまう原因となります!
虫歯を取りきったところですが、
かなり大きな虫歯でした。
手前の歯を詰め、奥の方を外したところです。
同じようにセメントが劣化し着色しています。
こちらもかなり大きいですね。
2本とも詰め終え、研磨まで終えたところです。
境目もあまり目立たず詰められました!
詰めたところが赤の点線の範囲です。
最後に術前術後です。
あとは定期検診を行い、経過を追っていきます。
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ダイレクトボンディングはメタルインレーや
セラミックインレーと比較して、
以下のメリット・デメリットがあります。
①歯を削る量が最も少ない!
②即日修復が可能!
③欠けても修理が可能!
④噛み合う歯を傷めにくい!
⑤金属アレルギーの心配がない!
デメリット
①長期的な変色
②欠けることがある
基本的に歯の治療は一回で終わることはなく、再治療の必要な時期がいずれ来ます。
また、歯の治療はやりかえの度に歯を削るため、何度も何度も行えません。
最初の治療がダイレクトボンディングであれば、次回もダイレクトボンディングを行えるかもしれません。
しかし最初から削る量の多いインレーを選択すると、
次は全周削る被せもの、
次は神経の治療、
次は抜歯…
と、どうしても歯の寿命は短くなってしまいます。
ダイレクトボンディングを行うことで可能な限りやり直しの時期を遅らせ、
また最小限の削る量に留めることで、
被せものになるのを少しでも遅らせることが大切と考えております。
2021年5月28日
こんにちは、院長の伊藤です。
今回はマイクロエンドの症例です。
根尖(根っこの先)には穴が空いており、神経や血管が根管(根っこの内部)に入り込んでいます。
歯種によりますが、平均すると0.4mm前後の直径です。
右下の歯茎が腫れた、を主訴に来院されました。
分かりづらいですが、根尖病巣を認め、根尖が少し大きく見えます。
マイクロスコープ下で治療開始しました。
やはり根尖が大きく開いており、出血も多かったので十分に洗浄を行い
CT撮影!
CTは色々な断面で撮影可能なので、よりはっきり根尖病巣の状態が分かります。
患者さんには根尖が大きく開いているために、保険の材料では緊密に詰めることが出来ないことをご説明し、自費治療のマイクロエンドを選択いただきました。
洗浄と貼薬(次回治療まで仮のお薬を詰めること)を3回行い、
根尖の状態が安定したのでMTAセメントで根管充填!
MTA根管充填(最終的な詰め物)の状態をレントゲンで確認し、
土台→仮歯で3ヶ月様子を見て、再びCTにて確認。
いい感じに骨が出来始めていることを確認したので、
最終形成、シリコン印象を行いジルコニアクラウンをセット
引き続き経過を追っていきます。
2021年5月2日
こんにちは、院長の伊藤です。
今回は右下奥歯のダイレクトボンディングのケースです。
第一大臼歯は6歳臼歯と呼ばれ、6歳頃に生えてきます。
生えたての歯は未成熟で、虫歯になりやすく、
また一度虫歯になると進行のスピードがとても早いです。
レントゲンから歯髄(神経の入ってるスペース)に近接する深い虫歯が見られます。
小児の根管治療の予後は悪いことが予想されますので、
今の段階できっちりと治療をすることが大切です。
保護者の方と相談し、自由診療のダイレクトボンディングでしっかりと虫歯治療を行うことにしました!
虫歯は唾液中などに存在する細菌が原因です。
ラバーダム(青いシート)を治療する歯に装着することで、
治療歯だけをマスクから出し、清潔な環境を作り上げます。
綺麗に詰められました!
レントゲンでも緊密に詰められていること、明らかな虫歯の取り残しがないことを確認!
その後は痛みもなく、治療後8ヶ月で経過を見ましたが、
着色もなく、非常に良好な経過を辿っています!!
精密治療を受けたい、
神経をなるべく残した治療を受けたい、
とご希望の方はぜひ御来院ください。
2021年4月17日
こんにちは、院長の伊藤です。
一年前に入れた左上奥歯のセラミックの詰め物が欠けた、と来院されました。
虫歯を削ったところを白いセメントで埋めてありますが、虫歯が残っています。
う蝕検知液を使って虫歯を削っているところです。
(青いところが虫歯です)
削ったところをコンポジットレジンで埋め立て形成し、
シリコンを用いた精密印象を行ったのち、
セラミックインレーの試適を行います。
マイクロスコープでぴったりと合っていることが確認できましたので、
レジンセメントで装着します!
境目がほとんど分からない仕上がりです。
セラミックは虫歯になりにくいと説明されているかもしれませんが、
虫歯が残っていたり適合の悪いセラミックを入れていては、虫歯になってしまいます。
このような精度の高い治療をご希望される方はご相談ください。
2021年3月20日
こんにちは、院長の伊藤です。
○治療で1番大切なこと
それは診断です。
いくら技術があっても診断ができないと意味がありません。
当院ではマイクロスコープやCTがあるためか、他院に通院中の方がセカンドオピニオン目的で来ていただくことがあります。
大学院の保存科(虫歯や、根の治療を専門にする診療科)に在籍していたころ、開業医や他の専門診療室から難症例の依頼に加えて、痛みの原因についての診断依頼も多く行っていました。
そのため、診断には自信を持って診療を行なっています。
○歯の痛みの分類
歯の痛みには大きく分けて、
虫歯や歯周病などの【細菌】によるものと、噛み合わせなどの【力】によるものに分けられます。
今回は、力が原因で痛みが出たケースです。
○ケースレポート
①奥歯が冷たいものでしみる
②噛むと痛い、
といった症状があり、かかりつけの歯科では知覚過敏処置を行われたようです。
痛みがとれないため、原因が他にあるのではと、当院に来院いただきました。
お口の中を診察すると、確かに奥歯に歯肉退縮による知覚過敏を認めましたが、
知覚過敏で噛むと痛むことはありません。
高倍率の拡大鏡で診査すると、メタルインレーの入った一番奥歯にクラック(ひび)が入っており、
ここにコシのある綿を噛んでもらうと痛みが再現されました。
ひびを追及していくとかなり大きな虫歯が!
こういったケースは被せ物で覆ってあげると改善することが多いです。
知覚過敏処置と仮歯を作製し様子をみると、
知覚過敏、噛んだ時の痛みともに消失したので被せ物を入れました。
おそらく前医は肉眼での診察だったため、クラックに気づかなかったのかもしれません。
このまま知覚過敏処置のみ行っていたら、
いずれ神経を取る処置や、最悪抜歯になっていたと思います。
診断の大切さを実感するケースでした。
2021年2月19日
こんにちは、院長の伊藤です。
虫歯や神経のトラブルは唾液中の細菌が原因です。
普通に治療をすると唾液まみれの中で治療をすることになるので、
当然再発も起こりやすくなります。
精密治療に欠かせない、ラバーダム防湿についてご説明します。
○ラバーダム防湿とは
ラバーダム防湿とは、写真のように治療する歯にクランプというバネをかけ、
ゴムのマスクをはることをいいます。
ラバーダムを貼ることにより簡易的なオペ室をお口の中に作ります。
○ラバーダム防湿のメリット
①唾液による感染を防ぐ
唾液は細菌の集まりです。
虫歯治療や根管治療は細菌を排除して綺麗な状態に回復する治療です。
ラバーダムをしないで治療を行うと、
治療しているところにどんどん唾液が侵入してしまい再発の原因になります。
②水分や呼気による湿度の上昇を防ぐ
詰め物などを装着する際に湿度が高いと接着力は落ちるため、良い結果は望めません。
ラバーダム防湿下での虫歯治療(ダイレクトボンディング)です。
接着力を損なうことなく、
精密な治療が可能です。
③殺菌力の強い薬剤を使用できる
④使用機材が喉に落下するのを防ぐ
⑤周囲粘膜を傷つけない
⑥治療する歯の消毒ができる
精密な治療を行うには欠かせないラバーダムですが、
保険診療ではラバーダムの算定がありません。
また、装着、消毒には時間がかかりますし、
虫歯がひどく根っこだけになってしまった歯の根管治療では、
隔壁といってコンポジットレジンで歯をビルドアップする必要があり、コストもかかります。
こういった点から、当院では基本的にはラバーダムを使用した治療は自由診療に限らせていただいております。
精密治療をご希望の方はご相談ください。