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仮歯〜プロビジョナルレストレーション
2020年12月9日
こんにちは、院長の伊藤です。
今回は仮歯についてです。
当医院では、最終的な補綴物を入れる前に仮歯/プロビジョナルレストレーションを入れます。
●目的
・見た目の回復
・かみ合わせのチェック
・根管治療を行った歯が違和感なく噛めるか?
・清掃性の評価
・歯の移動防止
・形成の状態と削除量の評価
・舌感
・発音
以上を仮歯の期間で確認し、
問題がなければ最終的な被せものの型取りに進んでいきます。
以下が当院で製作した仮歯(青矢印)です。
歯周病は全身にも悪影響を与えています!①
2020年12月3日
こんにちは!
足立区六町にあるほまれ歯科医院の歯科衛生士です。
今回は歯周病菌が全身に与える悪影響についてお話したいと思います。
「歯茎の腫れ」
「出血」
などから始まる歯周病は、悪化すると歯を支えている顎の骨を溶かし、歯を抜け落ちさせてしまう怖い病気です。
しかし、その悪影響はお口の中だけに留まらず、全身に及ぶこともあることを知っていますか?
歯周病菌はお口の中から血管や気管などを通して全身をめぐり、脳、心臓、肺、子宮など、全身のあちこちに到達し、さまざまな病気を引き起こすことがあります。
その中には、脳梗塞、心臓病、肺炎など命にも関わる大病も含まれています。
つまり、歯周病治療とは、歯だけではなく命を守るための治療でもあるのです!
いくつか、症例をあげてみます。
1.脳
〜脳梗塞〜
重度の歯周病を患っていると、歯周病でない方と比べて脳梗塞になる確率が高いと言われています。
2.血液
〜歯原性菌血症〜
炎症を起こした歯茎が歯磨きの際などに傷つき、そこから歯周病菌を含む口腔内細菌が血液中に入り込む現象です。
〜敗血症〜
血管に入り込んだ細菌が全身に及び、放置するとショックや多臓器不全などの原因を起こします。
〜糖尿病〜
歯周病によって出される毒素が血管に入り込み、インスリン機能を低下させて、糖尿病を悪化させることがあります。また、糖尿病にかかっていると、歯周病を悪化させることもあります。
〜動脈硬化〜
炎症を起こした歯茎から歯周病菌が血液中に流れ込むことで、免疫を担当する細胞が活性化し、それによって動脈硬化の状態が作られることが考えられます。
今回は脳と血液の病気を症例にあげてみました。
次回は、別の部位の病気の症例についてお話させていただきますね!
~12月の物販おすすめ~
2020年12月1日
こんにちわ!
ほまれ歯科医院の歯科衛生士です。
朝、布団から出るのが厳しい季節になりましたね(~_~;)
今月は先月に引き続き大人用歯ブラシパート2です!
①タフト24 Soft (左)
スタンダードな歯ブラシになります。健康な歯肉の方向けです。
②タフト24 Extra Super Soft (左から2番目)
当院で一番毛先が柔らかい歯ブラシになります。
歯周病で歯肉から出血する方におすすめです。
③DENT システマ genki F (真ん中)
毛先がテーパード加工になっており、ヘッドが少し大きめになっています。
あまり時間のない方、ワシャワシャ磨けるので歯ブラシに自信のない方におすすめです。
④DENT システマ genki J (右から2番目)
③よりヘッドが小さめになっております。中高生におすすめです。
⑤DENT マキシマ S (右)
当院にある歯ブラシで一番ヘッドが小さい歯ブラシになります。
お口の小さい方、奥までしっかり磨きたい方におすすめです。
自分に合う歯ブラシでお困りの方は、ぜひ当院歯科衛生士にご相談下さい。
虫歯の再発を防ぐ精密治療-ダイレクトボンディング!!
2020年11月21日
こんにちは、院長の伊藤です。
今回は当院がお勧めする、ダイレクトボンディング(保険外診療になります)についてです。
○保険のコンポジットレジンとの違い
基本的なコンセプトは保険のコンポジットレジン(歯の色をしたプラスチックの詰め物)と同じですが、
違いとしては以下です。
①しっかりと治療時間を確保!
保険診療は国に定められた点数がありますので、
治療時間に制約があります。
ダイレクトボンディングは保険外診療になりますので、
1時間程度の時間を確保することで
よりクオリティの高い治療を提供します。
②虫歯の再発を防ぐ精密治療!
①とも関連しますが、
より歯を削らない、
より接着にこだわった精密治療が可能です。
③より綺麗な見た目!
数種類の色のレジンを重ねて使用することで、
より自然な見た目に作り上げます。
○他のメタルインレーや、セラミックインレーとの違い
①歯を削る量が最も少ない!
虫歯の部分のみ削ってその場で詰められるので、
最も歯に優しい治療です。
画像で比較すると違いが分かりますね!
②最も歯との接着が良い!
型取りが不要なため、仮蓋の期間がありません。
次の来院時までに起こるプラークの付着がないため、
削り立ての新鮮な歯に詰め物ができます。
③即日の治療が出来る!
④修理が出来る!
④金属アレルギーの心配がない!
○最後に
基本的に歯の治療は一回で終わることはなく、再治療の必要な時期がいずれ来ます。
また、歯の治療はやりかえの度に歯を削るため、何度も何度も行えません。
最初の治療がダイレクトボンディングであれば、次回もダイレクトボンディングを行えるかもしれません。
しかし最初から削る量の多いインレーにすると、
次は全周削る被せもの、
次は神経の治療、
次は抜歯…
と、どうしても歯の寿命は短くなってしまいます。
ダイレクトボンディングを行うことで可能な限りやり直しの時期を遅らせ、
また最小限の削る量に留めることで、
被せものになるのを少しでも遅らせることが大切と考えております。
なるべく歯を削りたくない、
神経を残した治療を受けたい、
マイクロスコープで治療を受けたい
とご希望の方はぜひご来院ください!
妊婦さんの歯科治療
2020年11月16日
こんにちは!
ほまれ歯科医院の歯科衛生士です!
今回は妊婦さんの歯科治療についてお話したいと思います!
妊娠中に治療はできるの?と、質問を多々頂きますが、妊娠中の歯科治療は可能です!
⭐︎妊娠初期(妊娠0〜15週)
胎児の器官が形成される重要な時期であるため、応急処置の対応をさせていただく事があります。
⭐︎妊娠中期(妊娠16〜27周)
つわりが落ち着き、また赤ちゃんの胎盤が完成し、胎児も安定した時期となります。
この時期では、ほとんどの歯科治療が可能になります。
⭐︎妊娠後期(妊娠28〜39周)
胎児が急激に成長する時期であり、周辺臓器を圧迫するため、仰臥位低血圧症候群にならないよう治療時間や診療姿勢を配慮します。
このように、妊娠中の歯科治療のタイミングとしては妊娠中期の時期をおすすめします。
★放射線被曝(レントゲンについて)
歯科用のX線写真は管球の向きは口腔内に向いており、子宮からは離れています。更に腹部には防護エプロンを着用させていただく事により、歯科のレントゲンによる胎児への影響は無視できるレベルと考えられています。
★歯科麻酔
一般的な歯科治療に使用する局所麻酔においては、胎児に影響を及ぼさないということが報告されています。
また、妊娠中はホルモンバランスの影響により、歯茎が腫れやすく、妊娠性歯周炎と呼ばれる妊婦さん特有の歯周炎を引き起こすことがあります。
またお母さんが歯周病であると、通常の出産よりも低体重児の割合が多いという調査結果があることから、お腹の赤ちゃんの正常な発育の為にも歯周病にならないように対策を行う必要があります。
当院では、妊娠中の口腔内の悩みや、つわり時のブラッシングのコツなど、妊婦さんに寄り添った口腔ケアを歯科衛生士がご相談に乗ります!!
徹底した消毒、感染対策を万全に行なってお待ちしております。
根の治療(根管治療)について
2020年11月10日
こんにちは、院長の伊藤です。
今回は根の治療(根管治療)についてです。
○根管治療とは
歯の根の中(根管)に侵入した細菌を可能な限り除去し、
再感染しないように根管内をお薬を使って封鎖する治療です。
家づくりに例えると、基礎工事にあたる重要な部分が、この根管治療です。
歯の将来を左右する非常に大事な治療なのですが、
患者さんにはどういった治療がされてるか分からない、
治療する側もよく見えない、
保険点数が低い、
といった理由で、なんとなくの治療で終わってしまっていることがあります。
根管治療を行ううえで大切なことは、
①ラバーダム
②マイクロスコープ
③CT
④治療後の被せ物の質
になります。
①ラバーダム
治療する歯の周りにゴムのマスクをかけることで、虫歯菌の多くいる唾液をシャットアウトし、きれいな環境での治療を行います。
お口の中にオペ室を作るイメージです。
※保険では症例によります。
②マイクロスコープ
歯の中は暗く小さいため、肉眼での精密な治療は不可能です。マイクロスコープと呼ばれる
歯科用顕微鏡を使用することで、しっかりと根の中を確認して精密な治療を行うことができます。
③CT
歯科医院で治療を受ける際、二次元のレントゲンを撮影しますが、
歯を支えてる骨はかなり厚いため、骨にできた膿(根尖病巣)の正確な把握は困難です。
CT撮影では任意の断面でスライス出来るので、治療する歯の根管の数、膿の状態をはっきりと確認することが可能です。
④治療後の被せ物の質
根の治療の成功を高めるのは、根の治療の質に加えて、その後の被せ物の質が大きく左右することが分かっています。
大きく違うのは⑴型取りの精度、⑵被せ物の材質です。
保険の型取り材料は変形しやすいため、被せ物の適合がいまいちになることがあります。
保険外ではシリコンを使用した、変形のほとんどない、正確な型取りを行えることでしっかりとフィットした被せ物が作れます。
ほまれ歯科では、使用できる材料や時間に限りはございますが、保険の根管治療でもしっかりと治療を行ってまいります。
他院で抜歯と宣告された、なかなか治らない、根の治療でお困りのことがございましたらご相談ください
歯周病について
2020年11月4日
こんにちは!ほまれ歯科医院の歯科衛生士です。
以前のブログにて、定期検診の必要性について説明させていただきました。
今回は歯周病についてお話したいと思います。
お口の中の疾患は、虫歯と歯周病がメインになりますが、どちらの方が重たい病気かと考えると、歯周病の方が重たい病気になります。
〜歯周病の初期症状〜
・歯を磨くと血が出る
・歯ブラシに血がつく
このような症状になったことはありませんか?
そして、歯周病は大きく分けて2つの病態に分かれます。
①歯肉炎
歯肉だけに現局された炎症です。
②歯周炎
歯の周りの組織、歯を支える骨の炎症のことです。歯肉炎を放置すると歯周炎になります。
歯周病の怖いところは、自覚症状がないまま進行してしまうことです。
症状が出たころには、骨が半分くらいなくなっていた…なんてこともあります。
歯周病の一番の敵は、歯垢(プラーク)です。歯と歯肉の間にあるわずかな隙間に歯垢がついたままになると、歯肉が炎症を起こします。
そのまま放置してしまうと、骨にまで炎症が広がってしまうのです。
歯周病は全身疾患につながる可能性もあります。
定期検診の受診をお勧めします!
~11月の物販おすすめ~
2020年11月2日
こんにちは!ほまれ歯科医院の歯科衛生士です。
寒くなってきましたね。鍋が美味しい季節になりました。
今月は大人用歯ブラシパート1です!
当院にある大人用歯ブラシは全部で10本あるので11月、12月に分けておすすめしたいと思います。
①GCルシェロ B-10Ⓢ【左】
スタンダードな大きさになります。毛先は柔らかめになっています。
歯肉の健康な方におすすめです。
②GCルシェロ ピセラ B-20Ⓢ【左から2番目】
①に比べヘッドが小さくなっていて、お口の小さい方におすすめです。
③GCルシェロ ピセラ P-20Ⓢ【真ん中】
②と同じヘッドの大きさになりますが、毛先が細くなっており、軽度の歯周炎の方におすすめです。
④GCルシェロ ピセラ P-20Ⓜ【右から2番目】
③より毛先が硬めになります。歯肉の健康な方におすすめです。
⑤システマ 44M【右】
毛のすべてが細くなっており、歯周溝(歯と歯肉の間にある隙間)に入りやすい毛先になっております。
歯周炎の方におすすめですが、人によってはチクチク痛みを感じることがあるので、
その時は当院歯科衛生士にご相談ください。
①~④はルシェロシリーズになります。
①~④に共通している所は2段植毛と毛先のカットに特徴があります。
歯ブラシ選びにお困りでしたら、当院歯科衛生士にご相談ください。
【歯髄温存療法】神経は全て取らなくても大丈夫です!!
2020年10月25日
こんにちは、院長の伊藤です。
大きな虫歯を削ると神経が露出することがあります。
こういった場合、以前までは神経を全て除去することがほとんどでした。
患者さんの中にも、「虫歯が神経にまでいってたので、神経取りますね」と言われたことがある方も多いかと思います。
○神経を失うとどうなるか?
①虫歯が重症化しやすい
痛みのセンサーが無くなるので、虫歯が出来ても症状が出にくく、気づいた時には残すことができないほど大きな虫歯になってしまうことがあります
②歯の破折リスクの増加
神経のある歯の喪失原因は歯周病、虫歯が主ですが、
神経を失った歯では、喪失原因の約60%が歯の破折です!!
③根尖病巣(根の先の膿)が出来てしまうことがある
神経を取る治療の後に再発してしまうと、根っこの先に根尖病巣が出来てしまい、
根管治療の成功率は20%ほど下がってしまいます。
こういった理由から、可能な限り神経を保存できた方がいいのです。
○Vital Pulp Therapy:歯髄温存療法
自由診療にはなりますが、
虫歯に侵された神経のみを除去し、残った神経に対してMTAやバイオセラミックというセメントを使用することで、
神経を残せることが多くなってきました!
*術後の痛みや、神経の壊死が起こった際は根管治療が必要になります。
*歯の残り具合や、神経の炎症の程度によっては、根管治療が必要になります。
ただ、この治療には条件があります。
①マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)でしっかりと拡大!
②ラバーダム防湿を行い、無菌的に!
③染め出し液を使って、しっかりと虫歯を除去!
④適切な診断が出来ること!
私は大学時代に根管治療をメインに治療を行い、
MTAに対する歯髄の反応や、再生に関する研究も行なっておりました。
なるべく神経を残したい、
マイクロスコープで精密な治療を受けたい、
という方はぜひいらしてください!!
定期検診の重要性その②
2020年10月23日
こんにちは!ほまれ歯科医院の歯科衛生士です!前回に引き続き、定期検診の重要性その②についてお話したいと思います!
●Point2● 歯肉の検査!!
2つ目は、歯肉炎、歯周病の検査です。
歯肉炎:歯肉が赤く腫れ、出血する⬇︎
歯周病:歯を支える骨が減り、揺れが出てきます今や日本人の8割が歯周病と言われており、歯周病は歯の喪失原因の第一なんです!
歯ブラシ時に出血や歯肉に違和感があっても、痛みがないと歯科医院に受診される方は多くはありません。
軽度の歯肉炎は歯科医院でのクリーニングや保険指導により改善が見込められますが、
歯周病は歯を支える骨までも溶かしてしまう病気です。⬇︎
歯肉炎と比べ改善の可能性が低くなります。
また、歯周病は痛みがなく進行するのが大きな特徴で、気づいた時には重度に進行しており、やがて抜け落ちてしまうとても恐い病気です。
しっかり歯ブラシ出来てるから大丈夫!と思っていても、実際歯ブラシで100%磨ききる事は難しく、届かないところに歯垢や歯石が付着してきています。
また初期の歯肉炎に関しては症状が気付きにくいので、定期的に歯科医院でのチェックが必要です!
当院では歯周ポケットの検査、歯の動揺度、磨き残し等を細かくチェックし、口腔内カメラで撮影した写真をもとに、患者様一人一人にあった指導させて頂いております。
最近歯ブラシでよく出血する、
歯の揺れが気になる、
歯茎が腫れぼったい、
口臭が気になる
といったことがあれば危険なサインかもしれません。
ぜひ定期検診にいらしてください。
ご自身の歯で長くお食事が出来るよう、一緒に頑張りましょう!!