ブログBlog
治療の前に、まず診断!
2022年4月4日
こんにちは、院長の伊藤です。
歯の痛みや歯ぐきが腫れて来院された際、すぐに削って治療になる、と思っている方がほとんどだと思います。
しかし実際は、原因の歯をしっかりと診断するには時間がかかり、本格的な治療は次回以降になることがあります。
歯科治療においては診断を誤ると、不必要に歯を削られたり、取らなくても良い歯の神経を取ったり、最悪抜歯されてしまうケースがあります。
先日初診で来られた患者さんも、膿が消えないため1年間同じ歯の根管治療を行ったが改善せず、診査の結果原因は隣の歯で、
当院で根管治療を行ったら次の回には歯茎の膿が消えた、と言ったケースがあり、
大変喜んでいただきました。
さて、一例です。
痛みはないが歯ぐきが腫れてしまったので治療を受けたい、と来られた患者さんです。
青矢印のところに歯ぐきの出来物が出来ています。
神経が死んで長期間経過すると、骨の中に膿が溜まり、行き場がなくなってしまいます。
すると、膿が逃げ場を求めてこのように歯茎に膿の出口(サイナストラクト)を作ります。
骨の中の膿がここから出ているため痛みといった症状がなく、気づかれないことも多いです。
こうなると根管治療を行わないといけないのですが、まずは原因となる歯を診断します。
レントゲンを撮影すると
赤矢印の2歯がすでに神経を取ってある歯です。
ここでなんとなくどちらか一方の歯に手をつけると泥沼にはまってしまうことがあります。
こんなときは膿の出口にポイントをブスっとさし込みます!!
しっかり麻酔をしてから、ブスッと!!
*当院では表面麻酔&電動の麻酔器を使用するため痛みがほとんどなく、
「最近の麻酔は針を使わないんですねー」
「麻酔したんですか?」
と驚かれることが多いです。
これでレントゲンを撮影すると、
赤矢印で示す様に、白く写った棒が左側の骨が黒く抜けた膿の方向に向かっているため、
左の歯が原因であることが診断できました!!
問診、歯周検査を行い、こういった診査を行い、
これからどういった治療を行うか
大体の治療の成功率
といったことをご説明し、
ここまで30分近くかかるため初診時には治療を行えないことが多いです。
たまに「何もしないんですか?」と聞かれますが、診断は歯科治療における重要なステップです。
痛みが強い場合を除いて、治療は時間を確保して次回以降に行わせていただきますので、ご理解ください。。。m(_ _)m
——————
根管治療を専門にしているため、他院で延々と治療したが改善しない、といったような方が多く来られます。
すでに歯根が割れているため抜歯適応だった治療の前に、まず診断!り、
難治性で致し方ないこともありますが、
むし歯の取り残し・隔壁がなく汚れ入り放題・そして原因歯と違う歯を治療している、
といったことが原因なことが非常に多い印象です。
当院では診断第一に診療を行なっておりますので、お困りのことがあればご相談ください。
ダイレクトボンディング:メタルインレーのやり替え
2022年3月24日

術前
非常にきれいなメタルインレーが入っていますが、
中で虫歯になっているため治療を行うことに。
歯を削る量が少なく、即日で詰められるダイレクトボンディングを選択されました。

虫歯除去後
削ってみると大きな穴になっており、
神経に近いところまで虫歯が進んでいました。
茶色の部分は虫歯ではなく着色です。

ZOOの装着!!
口腔内は湿度が高く、唾液で溢れています。
接着剤を塗布して詰めていくのですが、このままではしっかりとした接着はできず、
虫歯の再発・脱離・着色といったことが起きやすくなります。
ZOOを装着すると、小さい穴から水と空気を絶えず吸い続けるので、
接着力を損なうことなく詰めていけます。

ダイレクトボンディング後
半分歯がない状態で、形態の回復が難しかったですが、
段差もなく、しっかりと詰めることができました!!
ダイレクトボンディング : 気になる正中離開(すきっ歯)の治療
2022年3月14日
矯正治療後に前歯のすきっ歯(正中離開)が気になり始めたという患者さん。
矯正治療により歯茎が下がり、
前歯の隙間が黒く見えることが気になってしまう方がいます。
術前
歯肉退縮により黒い隙間(黄色矢印:ブラックトライアングル)が出来てしまい、
見た目が気になるということでした。(赤丸部分はむし歯になっています)
セラミックや歯肉の移植といった治療法をいくつかご説明し、
歯を削らず、外科処置も必要のないダイレクトボンディングを行うことにしました。
歯の隙間の大きさによって使用する材料を変えて詰めていきます。
術後
多少歯を切削した方が色も馴染みやすく接着にも有利ですが、
今回は歯を削ることなく詰めていきました。
隙間も気にならなくなり、とても喜んでいただけました。
歯をなるべく削らない虫歯治療:ダイレクトボンディング
2022年3月4日
こんにちは、院長の伊藤です。
治療事例でちょこちょこアップしていますが、久々にブログを書きます。
虫歯治療にはいろいろな方法がありますが、当院ではなるべく金属を使用しておりません。
というのも、金属は見た目があまりよろしくなく、金属アレルギーの問題や、残った歯の破折、実はぴったりとした詰め物を入れることが難しい、などといったデメリットがあり、
自分だったらあまり入れてほしくないなーと思うからです。
(上手な先生と技工士さんが入れた金属の詰め物で、非常に状態よく長く使用されている方ももちろんいらっしゃいます)
さて、ダイレクトボンディングというのは小さな虫歯〜中くらいの虫歯が適応で、
削った穴に接着剤を塗布し、樹脂の材料を詰める治療です。
メリットとしては
①歯を削る量が最も少ない
②即日で詰められる
③欠けても修理が可能
このなかでも①が一番大事になります。
というのも、治療した歯はいずれ再治療の時期が訪れますが、再治療が必要になった時、
ダイレクトボンディングならまた同じ様にあまり歯を削らずダイレクトボンディングを行える可能性があります。
一方で金属の詰め物の場合、治療の性質上大きく歯を削る必要があるので、次の治療は大きな被せ物→神経の治療→再治療→抜歯となる可能性が高いのです。
寿命が40歳だったら話は別ですが、人生長いですから、なるべく自分の歯を残した治療が大切かと思います。
その点でダイレクトボンディングは非常にメリットのある治療といえます。
デメリットとしては、
①経年的に着色する
②セラミックに比べるとプラークが付着しやすい
といったことでしょうか。
ダイレクトボンディングではさまざまな色の樹脂を重ねて詰めていき、なるべく自分の歯と同じ様な状態にもっていきます。
当院で使用している材料ですが、大体3−4種類くらいの色調の材料を詰めていきます。
実際の治療例は治療事例の項目をご覧いただくとして、空いた時間に抜去歯を詰めてみたのでご紹介します。
溝のところに茶色い線がありますが、ステインといってメリハリをつけて天然歯を模倣するために使用しますが、
虫歯みたい、と、好まれないこともあるので、空き時間に練習はすれど、悲しいかな使用しないことが多いです。。
一気に詰めると不具合がでるためちょこちょこ詰めていき、患者さんは口を開いたままで大変かと思いますが、
術後に大きなモニターで治療経過を見ていただくと喜んでいただけるので、
こちらも非常にやりがいのある治療です。
保険治療とは治療時間が異なるため、ご興味のあるかたはあらかじめお伝えください!
また気が向いたらブログを書きます。
痛みの少ない治療のために
2021年12月2日
こんにちは、院長の伊藤です。
歯医者が苦手な方の多くは『怖い』『痛い』といったことが理由ではないでしょうか?
その中でも『治療のときに麻酔をしてくれず痛かった』、『麻酔自体が痛かった』というお話をよく聞きます。
麻酔の使用に関しては、明らかに痛みが出やすい治療の場合は麻酔を使用しますが、
それ以外は、最初から麻酔をするか、処置中に痛みが出たら麻酔を行うかを事前に患者さんに確認して選んでもらっています。
次に、麻酔の痛みというのは
①注写針を刺す時の痛み
②麻酔の液を注入するときの痛み
という2つから生じます。
当院ではなるべく痛みの少ない麻酔になるよう、二つのStepをこだわっています。
Step1 表面麻酔
○ジンジカインゲル

バナナ味の黄色のジェルで、乾燥した歯茎に塗布し、数分放置すると痺れてきて、
麻酔の刺入の痛みが和らぎます。
○ペンレステープ

皮膚科で使用される局所麻酔テープです。
乾燥させた歯茎にこのテープを貼り付け、数分放置するとじわじわと効いてきます。
ジンジカインゲルよりも針を刺す痛みがより感じにくくなるので、
小児の患者さんや、痛みを感じやすい患者さんに使用しています。
針を刺したことに気づかない患者さんも多いですね。
Step2 最新の電動注射器「アネジェクトII」

これはコンピュータ制御の注射器で、麻酔液をゆっくりと一定の圧力・スピードで注入していきます。
特に最初の注入時が痛みやすいので、最初はゆっくりと少量注入し、徐々にそのスピードと注入量を上げていくことを自動で行える優れものです。
またメロディーもつけられので、小さなお子様に使用する時は気が紛れて助かります。
このような無痛治療の取り組みを行なっておりますので、安心してご来院ください。
虫歯の再発を防ぐダイレクトボンディング!!前歯のケース
2021年8月5日
こんにちは、院長の伊藤です。
今回はダイレクトボンディングを実際に行ったケースの紹介です!
それぞれ審美的に改善されました!!
ダイレクトボンディングはメタルインレーや
セラミックインレーと比較して、
以下のメリットがあります。
①歯を削る量が最も少ない!
②即日修復が可能!
③欠けても修理が可能!
④噛み合う歯を傷めにくい!
⑤金属アレルギーの心配がない!
基本的に歯の治療は一回で終わることはなく、再治療の必要な時期がいずれ来ます。
また、歯の治療はやりかえの度に歯を削るため、何度も何度も行えません。
最初の治療がダイレクトボンディングであれば、次回もダイレクトボンディングを行えるかもしれません。
しかし最初から削る量の多いインレーにすると、
次は全周削る被せもの、
次は神経の治療、
次は抜歯…
と、どうしても歯の寿命は短くなってしまいます。
ダイレクトボンディングを行うことで可能な限りやり直しの時期を遅らせ、
また最小限の削る量に留めることで、
被せものになるのを少しでも遅らせることが大切と考えております。
なるべく歯を削らない治療がしたい、
精密治療を受けたい、
ご希望の方はご相談ください。
神経の治療後に黒く変色した歯の漂白-インターナルブリーチ!!
2021年7月17日
こんにちは、院長の伊藤です。
ホワイトニングについて興味のある方が多いかと思いますが、
今回は黒く変色した歯の漂白についてです。
術前の状態です。
左上の前歯(→)が一本だけ黒く変色しています。
このように一本だけ黒くなっているときは、
神経の治療を過去に行なっている、
歯を過去にぶつけた、
といったケースがほとんどです。
この歯は神経を過去に取っているために黒く変色していますが、
それ以前に神経の残りカスのようなものが治療で除去しきれていないのが大きな原因でした。
さて、この歯を白くするには
①被せものをいれる
②歯の漂白(インターナルブリーチ)をする
の2択になります。
①被せものの場合
ただ黒く変色しているだけでは審美歯科の範囲になるため、保険治療は不可です。
そのため、セラミックをいれることになります。
非常に綺麗になりますが、歯を大きく削る必要があります。
②歯の漂白(インターナルブリーチ)の場合
このように、神経の治療時に歯の裏側に開けた穴からホワイトニング剤を入れ、蓋をします。
薬剤を1〜2週間で交換すると、
大体2回くらいで白くなります。
歯を削る量が少なく、
非常に歯に優しい治療になります。
ただ、あまりに長期間色素が沈着しているようなケースでは、色の改善が見られないことがあります。
また、経年的に色の後戻りが起きます。
さて今回のケースでは、2回ホワイトニング剤を交換し、最後に古い詰め物も白く詰め替えました。
これだけ見るとどの歯を白くしたか分からないですね!
ビフォアフターです。
いい感じに白くなり、また古い詰め物も綺麗に詰め直し出来ました!
このように歯をなるべく削らないで、
審美的に歯を改善したい方はご相談ください!
虫歯の再発を防ぐダイレクトボンディング:左上小臼歯のケース
2021年6月24日
こんにちは、院長の伊藤です。
今回はダイレクトボンディングのケースレポートです。
左上小臼歯といわれる、4番目、5番目の歯のメタルインレーのやりかえを行いました。
初診時
歯の間にメタルインレーが入っていますが、明らかな虫歯は見られません。
今回は比較的時間があったのて、一本ずつ外して治療しました。
手前のメタルインレーを外したところです。
歯の間の黒くなっているところは、大部分はセメントが黒く着色しているだけですが、
セメントが劣化しているために起こったものであり、
ここから虫歯が侵入してしまう原因となります!
虫歯を取りきったところですが、
かなり大きな虫歯でした。
手前の歯を詰め、奥の方を外したところです。
同じようにセメントが劣化し着色しています。
こちらもかなり大きいですね。
2本とも詰め終え、研磨まで終えたところです。
境目もあまり目立たず詰められました!
詰めたところが赤の点線の範囲です。
最後に術前術後です。
あとは定期検診を行い、経過を追っていきます。
————————————–
ダイレクトボンディングはメタルインレーや
セラミックインレーと比較して、
以下のメリット・デメリットがあります。
①歯を削る量が最も少ない!
②即日修復が可能!
③欠けても修理が可能!
④噛み合う歯を傷めにくい!
⑤金属アレルギーの心配がない!
デメリット
①長期的な変色
②欠けることがある
基本的に歯の治療は一回で終わることはなく、再治療の必要な時期がいずれ来ます。
また、歯の治療はやりかえの度に歯を削るため、何度も何度も行えません。
最初の治療がダイレクトボンディングであれば、次回もダイレクトボンディングを行えるかもしれません。
しかし最初から削る量の多いインレーを選択すると、
次は全周削る被せもの、
次は神経の治療、
次は抜歯…
と、どうしても歯の寿命は短くなってしまいます。
ダイレクトボンディングを行うことで可能な限りやり直しの時期を遅らせ、
また最小限の削る量に留めることで、
被せものになるのを少しでも遅らせることが大切と考えております。
マイクロエンド:根尖が大きく開いた歯のケース
2021年5月28日
こんにちは、院長の伊藤です。
今回はマイクロエンドの症例です。
根尖(根っこの先)には穴が空いており、神経や血管が根管(根っこの内部)に入り込んでいます。
歯種によりますが、平均すると0.4mm前後の直径です。
右下の歯茎が腫れた、を主訴に来院されました。
分かりづらいですが、根尖病巣を認め、根尖が少し大きく見えます。
マイクロスコープ下で治療開始しました。
やはり根尖が大きく開いており、出血も多かったので十分に洗浄を行い
CT撮影!
CTは色々な断面で撮影可能なので、よりはっきり根尖病巣の状態が分かります。
患者さんには根尖が大きく開いているために、保険の材料では緊密に詰めることが出来ないことをご説明し、自費治療のマイクロエンドを選択いただきました。
洗浄と貼薬(次回治療まで仮のお薬を詰めること)を3回行い、
根尖の状態が安定したのでMTAセメントで根管充填!
MTA根管充填(最終的な詰め物)の状態をレントゲンで確認し、
土台→仮歯で3ヶ月様子を見て、再びCTにて確認。
いい感じに骨が出来始めていることを確認したので、
最終形成、シリコン印象を行いジルコニアクラウンをセット
引き続き経過を追っていきます。
虫歯の再発を防ぐダイレクトボンディング!!右下奥歯のケース
2021年5月2日
こんにちは、院長の伊藤です。
今回は右下奥歯のダイレクトボンディングのケースです。
第一大臼歯は6歳臼歯と呼ばれ、6歳頃に生えてきます。
生えたての歯は未成熟で、虫歯になりやすく、
また一度虫歯になると進行のスピードがとても早いです。
レントゲンから歯髄(神経の入ってるスペース)に近接する深い虫歯が見られます。
小児の根管治療の予後は悪いことが予想されますので、
今の段階できっちりと治療をすることが大切です。
保護者の方と相談し、自由診療のダイレクトボンディングでしっかりと虫歯治療を行うことにしました!
虫歯は唾液中などに存在する細菌が原因です。
ラバーダム(青いシート)を治療する歯に装着することで、
治療歯だけをマスクから出し、清潔な環境を作り上げます。
綺麗に詰められました!
レントゲンでも緊密に詰められていること、明らかな虫歯の取り残しがないことを確認!
その後は痛みもなく、治療後8ヶ月で経過を見ましたが、
着色もなく、非常に良好な経過を辿っています!!
精密治療を受けたい、
神経をなるべく残した治療を受けたい、
とご希望の方はぜひ御来院ください。








